パソコン選びで「メモリだけ多ければOK」は大間違い?SSDとのバランスが大事な理由

パソコンを購入する際、特にデザインや動画編集などクリエイティブ用途を想定していると「メモリは最低16GB以上が必要」と耳にすることが多いと思います。
しかし、最近よく質問されるのが(「SSDはデータを保存するためのもの」という前提条件のもと)「メモリ16GBでSSDはどれくらい必要ですか?」というもの。

質問の主旨から少し逸れるんですが、結論から言えば、メモリだけ多くても快適に動くとは限りません。
このブログ記事では、なぜ「メモリだけじゃダメ」なのかを、SSDとのバランスという観点から解説します。

メモリが多いのになぜ重い?その理由はSSDにあり

パソコンのパフォーマンスは、CPU・GPU・メモリ・SSDといった複数のパーツの連携で決まります。
どれかひとつでもスペックが低ければ、それがボトルネックとなり、他のパーツの性能を引き下げてしまうのです。

特に、SSD(ストレージ)を軽視してメモリだけ増やす構成は、よくある失敗パターンです。

仮想メモリ(仮想RAM)とSSDの関係

WindowsやmacOSには「仮想メモリ(仮想RAM)」という仕組みがあります。
実メモリが足りなくなったときに、一時的にSSDをメモリ代わりに使用する機能です。

つまり、SSDが遅かったり容量不足だったりすると、仮想メモリが十分に機能せず、作業中に重くなる原因になります。

たとえば「メモリ16GB・SSD256GB」という構成は一見良さそうに見えても、SSDの空き容量が常にギリギリであれば、実際のパフォーマンスは大きく下がってしまいます。

SSD 256GBがボトルネックになるのはいつ?

以下のような場合に、SSDの容量不足がパフォーマンスを著しく低下させる原因になります。

  • ケース1:SSDの空き容量が少ない
    SSDは空き容量が少なくなると、書き込み速度が大幅に低下します。
    特に256GBのSSDで空きが50GB未満になると、その影響が顕著に現れます。
  • ケース2:仮想メモリやキャッシュ領域が圧迫される
    メモリが十分にあっても、OSやアプリが仮想メモリやキャッシュを使用することがあります。
    このときSSDに余裕がないと、動作が極端に遅くなることがあります。
  • ケース3:大容量データを扱う用途
    動画編集やゲーム、仮想環境の開発、機械学習などでは大容量ファイルを頻繁に扱います。
    このようなケースでは、SSDの容量が足りないと外部ストレージを多用することになり、結果的に処理が遅くなります。

メモリとSSDのバランス:どれくらいが適切?

では、メモリとSSDはどのくらいのバランスが望ましいのでしょうか。
以下に、用途ごとのおすすめ構成をまとめました。

  • メモリ8GB → SSDは最低256GB以上(オフィス用途など)
  • メモリ16GB → SSDは1TB以上(デザインや動画編集など)
  • メモリ32GB以上 → SSDは2TB以上(4K動画編集、3DCGなど)

上記の組み合わせは多少余裕を持たせた構成ですが、このように使用目的によって最適なバランスがあることを意識してください。

まとめ:数字だけじゃなく、構成全体を見よう

「メモリは多ければ多いほど良い」と考えるのは間違っていません。
ですが、それ以上に大事なのは他のパーツとのバランスです。

特にSSDの容量と速度は、仮想メモリの活用や素材データの取り扱いに直結するため、メモリだけに注目してしまうと失敗する可能性があります。

パソコン購入時には、ぜひ「メモリだけじゃダメ、SSDとのバランスが大切」という考えを頭に入れておいてください。

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